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コラム

華麗なる除雪テクニックの裏側に迫る(後編)

これを読んでいただけると、冬の景色や見え方が少し変わるかもしれない、そんな見附市の除雪にまつわるお話、第二弾「華麗なる除雪テクニックの裏側に迫る(後編)」をお届けします。前回は、素人でもわかる、除雪のいろはを教えていただきました。(前回の記事はこちらから

除雪車のカラー、種類など

除雪車パンフレットを持ってきてくださる小林さん

―除雪車って、いろんなカラーや種類がありますよね。

「そうですね。見分け方としては、コマツ製が黄色で、HITACHIはオレンジなんですけど、正直視界が悪い中だと良くわからないかもしれませんね。でも見附市のは緑でわかりやすいですよ。」

※そんなわけで市役所周辺の除雪車を見に行ってみました。

かなり使い込まれた感のある見附市の除雪車。市のカラーがネーブルグリーン(緑)なので、この色なのかな…と思いきや、現在は県内除雪車は黄色系統と決まっているようです。こちらのスノーダンプも緑!

―ちなみに、大まかな種類でいうとどんなものがあるんでしょうか。

「除雪ドーザのアタッチメントに色んな種類があるんです。」

 ―除雪ドーザと一口にいっても、アタッチメントで色々なことが出来るわけですね。

「そうです。例えば、アングリングプラウ、マルチプラウ、スノーバケットなどアタッチメントがあって、できることが違います。」

マルチプラウについての説明カタログ

―あ、これ見たことあるかたちです。

Vプラウの除雪車例。こちらは市役所にあったもの。

「これはVプラウですね。これが一番、機械に負荷がかかりにくく、一気に雪抜けさせられるんです。
ただ、最近はこのカタログに出ているマルチプラウが色んな形に動くので便利で出番も多いです。では、実際見に行ってみましょうか。」

そしていよいよクライマックス。働く除雪車たちと対面

小林興業さんから車で揺られること数分。ちょっと山の中を進みます。

車には交通祈願のお守りが

小林興業さんでは、その日の道路状況、雪質などによって、主に5台の除雪車を使いわけ、地域の除雪にあたっています。

―大きすぎて写真におさまりきらないですね(笑)

「そうですね。では1台ずつ説明しますね。」

「こちらがスタンダードの除雪ドーザです。」

「左側がさっきお話したマルチプラウで13トン級のもの、右がアングリングプラウで同じく13トン級です。左のマルチプラウ(正式名:スライド汎用プラウ付き除雪ドーザ)が、さっきお話した便利なもので、左右それぞれ羽を動かすことができるんです。例えば、サイドに雪を溜めておいて良い道路などは、左アングル(左は斜めに傾けて)右はストレートのままで片方に雪を寄せる作業ができます。」

大きな車体。斜めにしないと入り切りません

「これもアンブリングプラウです。右が11トンタイプです。」

「あとは小さいですが、8トン級のバックホー。これなんかは個人から除雪を依頼されたときに出動させるものです。良く「ユンボ」って言われるものですね。これとトラックで出動して、バックホーで雪を積み込み、最終的に雪捨て場に持っていきます。」

 

いざ試乗!

今回は一番出番が多いという、マルチプラウを付けた最新除雪車に試乗させていただきました。

右の梯子を昇って乗車すると…

なんだかとてもハイテクな車内です。

車内から見たバックスタイルはこんなかんじ。

―正直この高さから、除雪角度の調整とか、かなり難しそうな印象なんですが…

「このV字のところに目安となる線があるんですけど見えますか?」

―はい、一応見えます

「ここを見ながら、どのくらい角度をつけるか、調節するんです。」

えー!これを暗い中で…

「結構、神経使いますね。あとご覧のとおり、雪で線も見えなくなってくるので。」

 

除雪後のメンテナンス

「例えば、このあたりは一番すり減る場所です。横のプレートは、上下逆にしたり、左右逆にしたりして、すり減る箇所を調節しているんですよ。道路を削ると火花も出るし、危ないので、定期的にメンテナンスします。」

 

マルチプラウのV字部分を指す小林さん

「あとはチェーン部分のチェックも欠かせません。タイヤも、もちろん冬仕様のものを使っていますが、雪の中での走行はこのチェーンが頼りになります。」

取材を終えて

これだけ大きな除雪車も、小林さんの手にかかれば車庫入れがなんと一回!で出来てしまいます。逆にこれくらいの操作技術がないと、除雪の仕事は難しい、ということになるのかもしれません。通勤通学で、バスや車移動が主になってくる今の季節、各所から「あそこの除雪はひどい」とか「もっと早く出動できないのか」といった声が寄せられます。ただ、市に寄せられる声以上に、普段それらの声を受け止め、除雪作業にあたられているのは、まぎれもなく現場の方達ではないかと思うのです。「雪」という人がコントロールできないものに対して、どう向かい、手を携え、乗り切っていくか。そこには相互の理解と協力が不可欠であることは言うまでもありません。個人的には、逆の立場だったらどう思うだろう、と考えると除雪の仕事を続けて下さっていること、また事故なく作業していただいていることに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

三代目として家業を支える息子さんと。

2018.01.12 Fri

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